
第1ステップ:管理者説明会の開催
人事評価制度の目的、仕組み、内容を管理者クラス全員に説明し理解を得ます。
今回の人事評価制度が、魅力ある会社づくりの一環として作られたこと、評価項目は各人への期待事項を表していること、従って、会社への貢献が評価に反映され、処遇に直接反映される仕組みであることをきちんと説明するのがポイントです。
なお、この説明会は管理者の納得を得ることが主要な目的であり、人事評価制度そのものを議論し作り直すものではありません。どんどん意見を聞いて修正すべき箇所は修正しますが、抜本的な改変は行いません。
第2ステップ:評価者訓練の実施
評価者を集めて評価者訓練を実施します。評価者に正しい評価の仕方について学んでもらうために実施します。
いくら素晴らしい人事評価制度ができても、その根本となる評価がいい加減なものであれば、社員さんを動機づける制度にはなりません。
評価者訓練は、人事評価制度を永続的に運用していくために、必ず実施しなければならない重要事項の一つです。
第3ステップ:社員説明会の開催
すべての社員さんを対象に、人事評価制度の目的、仕組み、内容についての説明会を開催します。
人事評価制度は、社員さん一人一人に直接関係する制度ですから、この制度に少なからぬ興味を持っています。また、監視・管理強化されるのではないかといった不安を抱いています。
この説明会では、人事評価制度が魅力ある会社作りの一環であり、頑張れば頑張っただけ評価される仕組みであることを丁寧に説明し、理解を得ることが重要です。
第4ステップ:試験運用
人事評価制度の概要を説明した後、期間を区切って試験的運用を行います。
実際の評価と同じ手順で、本人評価(第1次評価)、上司評価(第2次評価、第3次評価)を実施し、その結果を本人にフィードバックします。これは、本人に、評価される内容を理解してもらうと同時に、本格的な人事評価制度導入までにできるだけ評価の低い部分を補正するように心がけてもらう意味があります。
また、評価者自身に実際の評価を体験してもらうという意味があります。
第5ステップ:メンテナンスの実施
試験的運用を経て、いよいよ本格的に人事評価制度を導入するわけですが、これまでの過程で出てきた問題点を整理し、仕組みのメンテナンスを行います。
また、今後も経営課題が刻々変化することが考えられ、評価項目や評価基準について、定期的な見直しが必要になります。この段階では、どのように人事評価制度のメンテナンスを行うか、その方法を決めておきましょう。