Q4.人事評価制度を導入すると、業績が上がるのですか?

人事評価制度の導入自体が、魔法の杖のように、直接的に業績の向上をもたらすことはありません。

ただ、人事評価制度の導入が、業績向上に必要な環境整備に抜群の効果があることは間違いがありません。

ここでは、弊社が、「人事評価制度がうまく機能していない」とのご相談を受けたときのチェックポイントに沿って説明しましょう。

1.「社長の言ってること」「現場でやってること」「評価されること」が連動しているか?

社長の言ってること

・社長さんが今後、会社をどうしたいのかが明確になっているか?
・それが、行動として社員さんに周知されているか?
を確認します。

一番多いのが、社長さんはこうしたいという思いがあるし、社員さんにも伝えてはいるが、動いてくれないというケースです。

社長:「広い視野と高い視点を持って仕事をしてほしい」と常日頃言っているのだが…
社員:「広い視野と高い視点を持つ」って、具体的に何をすればいいの?意味不明…。

要は、伝わっていないのです。ですから、この溝を埋めます。

まずは、役員や経営幹部との間で膝を交えて話し合ってみてましょう。上の例で言うなら、「広い視野と高い視点を持って仕事をする」とは、現場の仕事において、どんな行動を指すのか?具体例を挙げてみることです。

人によって解答がまちまちということがよくあります。さらに言えば、社長自身でも腑に落ちておらず、語呂や響きの良さだけで選んだ言葉ということがよくあります。

もし、そうなら、これを機会に、「今後、会社をどうしたいのか」「会社のあるべき姿」「こんな社員に育ってほしい」「社員にこんなことをしてもらいたい」といったことを役員陣と腹を割って、とことんまで意見をぶつけ合ってみてください。

【続く】